コロナ禍を黒字経営で乗り切った大阪王将のビジネス戦略|50年以上に渡ってお客様から選ばれ続ける秘訣とは

大阪王将は、50年以上の長きに渡って繁盛店を生み出し続けています。

世界中に多大な影響を与えたコロナ禍においても、黒字経営で乗り切ることに成功しており、他の外食産業と一線を画す存在となりました。本記事では、大阪王将の経営スタイルやお客様から選ばれ続ける秘訣に迫ります。
 




ウィズコロナ、アフターコロナの時代を生き抜く大阪王将

2019年の終わりから現在まで続く新型コロナウイルスの影響は、多くの外食業界に大打撃を与えました。とりわけ居酒屋やディナーメインの業態において、ダメージはより深刻で閉店を余儀なくされた店舗も少なくありません。
そんな最中、大阪王将は他の外食産業よりコロナの影響が少なかっただけではなく、営業黒字を維持し続けることができました。
なぜ、大阪王将は多くの外食産業が痛手を受けたコロナ禍を乗り切れたのでしょうか。

 

コロナ以前から培ってきた店内飲食に留まらない経営スタイルを確立

コロナの流行が始まった当初、大阪王将でも繁華街の店舗を中心に苦境に陥ったことがありました。しかし、コロナ禍以前から持ち帰りカウンターを設置するなどの工夫を取り入れていたため、比較的ダメージは最小限に抑えることができました。
お客様からのあらゆる要望に応えられるよう、かねてよりテイクアウトやデリバリーに力を入れており、店内の飲食だけに留まらない経営スタイルを確立していたことが、結果として他の外食産業との命運を分けたのです
大阪王将が提供する街中華は、すでに「日常食」として広く浸透しています。お客様からの「プロの料理人が作った美味しい中華が食べたい!」という欲求は、ウィズコロナの時代であっても決して失われたわけではありません。
 

持ち帰りカウンターとデリバリーで売上をカバー

コロナ禍において大阪王将の具体的な取り組みは、従来からあったテイクアウトとデリバリーを強化することでした。
持ち帰りカウンターの窓口を大きくし、サンプルケースもテイクアウト仕様に変更することで、お客様が安心してサービスを求められるように徹底した訴求を行ったのです。
売上内容詳細の一例として、売上比率がテイクアウト27%、デリバリー23%、店内50%で、売上の半分近くがテイクアウトという店舗づくりを実践しました。
また、通常お持ち帰り需要のないフードコートでも、テイクアウトとデリバリーを主軸にすることで、売上の70%強がテイクアウト・デリバリーという今までにない店舗づくりにも成功しました。
大阪王将のビジネスモデルは、ウィズコロナ、アフターコロナの時代において、社会情勢の変化に対応できる方程式になると言えるのではないでしょうか。



 

50年以上に渡って繁盛店を作り続けられる理由とは

1969年に創業した大阪王将は、50年以上の長きに渡り街中華の繁盛店を作り続けています。
大阪王将の理念は、熱々で美味しい料理を低価格で提供し続けることです。それを可能としている理由は、未経験者でも職人技を継承できる教育システムにあります。人材を育成するシステムの確立は大阪王将の大きな強みであると言えるでしょう。
 

大阪王将大学での丁寧な研修

大阪王将には、人材を育成する教育システムとして「大阪王将大学」の存在があります。長年培ってきた秘伝の味を習得できるよう独自のカリキュラムが確立しており、大阪王将大学のトレーニングを受講することで、未経験から始めた誰もが職人技を身につけることができます
さらに技術を身につけた後も、定期的に更新を繰り返し運営スキルが下がらないよう取り組みを徹底しています。
大阪王将は、長い年月をかけて技術やサービスを積み重ねてきました。また、クオリティを維持し続けることこそ、外部からの「参入障壁」としての機能も果たしているのです。
これこそ大阪王将が50年以上も繁盛店を生み出し続ける最大の理由です。
 

時代の先を見据えた経営

今の時代は「簡単・便利・効率」を重視する風潮がさまざまな所で見受けられます。
そのため、大阪王将が重きを置く「職人技の継承」という伝統は、一見すると時代に逆行しているよう思われるかもしれません。味へのこだわりは創業以来、50年を超えた今でも変わらず継続し続けています。「職人技の継承」は、お客様に美味しい街中華を食べていただくために変えてはならない根幹部分です。
一方、テイクアウトやデリバリーなど時代のニーズを読み取り、問題を的確に捉え柔軟に対応してまいりました。変化を恐れない姿勢こそが、さまざまな苦境を乗り越えることにつながっています。
大阪王将は「職人技の継承という変わらぬ伝統」と「時代の変化を的確に捉え柔軟に対応する戦略」の2つで成り立っています。この両輪によって時代の先を見据えた経営を行い、流行や景気などの外部要因に左右されない強みを形成しています。


 

大阪王将の「超地域密着戦略」

大阪王将は、フランチャイズチェーンでありながら、地域の実情に合わせた戦略で小型店舗でも売上が取れる仕組みを確立しています。
そのため「大阪王将」という看板を掲げながら、個人店のように店舗マネジメントを行えるため、従来のチェーン店にはない試みが可能です。
チェーン店と個人店、その両方の長所を取り入れた経営モデルを展開できるのも、大阪王将ならではの特徴と言えるでしょう。
この戦略は、長年築き上げてきたブランドとしての優位性があるからこそできることで、時代の逆風にあっても繁盛する仕組みがここにあります。
 

マイクロマネジメントの導入

大阪王将の戦略のひとつに「マイクロマネジメント」の導入があります。
かつては各店舗で6ヶ月ごとにグランドメニューのリニューアルを行っていましたが、現在では廃止されました。画一化されたサービスはチェーン店経営の定石でしたが、その威力が時代とともに通用しなくなってきたためです。
大阪王将では同じメニューでも店舗によって価格が異なることや、店舗ごとに独自メニューを作れること、指定食材以外の食材の調達も店舗に任されていることなど、自由度の高い店舗運営ができる仕組みがあります。
さまざまなアイデアを店舗に反映できるため、モチベーション高く業務に取り組める環境なのです。
チェーン店としての安心感を維持しながら個人店らしさを持たせることで、他の外食チェーン店と一線を画す存在となりました。
 

独自性を生かした店舗で新たな顧客ニーズに応える

地方では少子高齢化による影響が進んでおり、ファミリー層よりもシニア世代が主な顧客となっている店舗が増えています。
そのため、通常サイズの料理よりも小さなサイズでの提供が喜ばれるなど、顧客のニーズも時代によって移り変わっているのです。地域住民のニーズに合ったサービスを提供することで顧客の支持は高まっています。

大阪王将が大切にしていることは「価値訴求」です。
単に安さだけをアピールするのではなく、定番メニューも提供方法を刷新することでニーズを呼び起こし、新たな価値を生み出しています。
また、季節ごとのメニュー展開で常連客へのアピールも絶やしません。
ただ儲かるだけでは長続きしないのが外食産業です。これからも地域から求められるニーズを取り入れ、お客様と共に歩んでいく店舗運営を目指していきます。


 

100年目へ向けた進化と展望

味へのこだわりは創業以来そのままに、移り変わる時代と共に大阪王将も成長を続けてまいりました。昨今、コロナが契機となって出店する地域が、大きく様変わりすることになりました。
これまでのようにターミナル駅を中心とした繁華街ではなく、駅から遠く離れた住宅街へとシフトした出店計画を行っています。地域のお客様と共に歩んでいく「街中華」のスタイルは、大阪王将の新たな魅力の再発見につながりました。
大阪王将は「安定感、知名度、成長性」の3拍子で、どの外食産業にも引けを取ることがありません。そして50年を越えてもなお進化を続けており、まだまだ発掘されていないポテンシャルを内に秘めています。
これから100年先も、お客様から愛される味を探求し続けてまいります。

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